転園して見えた!ASD息子のいい兆し

幼稚園

こんにちは。STママ かこです。

今回は、生後4ヶ月から年中さんまで過ごした保育園を退園し、年長さんから幼稚園(認定こども園)に転園したあと、ASD息子に起こった変化についてお話します。

年中まで過ごした保育園での様子、転園に至った経緯はこちら

転園先は、小高い山一つ分を敷地とし、自然豊かな、歴史のある幼稚園でした。認定こども園に登録されたのは、息子が転園する少し前だったと思います。

学年2クラス、ひとクラス20数人。それまで通っていた保育園に比べ、広さも、人数も桁違い!!

入園するに当たって、家族みんなで副園長と面談し、発達障害で児童発達支援事業所を利用していること、自宅や保育園での様子をお伝えしました。

視覚的に分かりやすく指示を出すこと、見通しが立つように説明し、終わりがいつかを明確にすること、クールダウンする場所を設けること、といった息子の取説も説明しました。

副園長先生は終始笑顔で話を聞いてくださり、『受け入れてくださいますか?』の問いに『大丈夫ですよ!』とお返事いただき、涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。

春休みだったので、預かり保育で2週間ほど園で過ごすことができ、入園式前に広い敷地内の探索は完了。同い年の面倒見のいい男の子が、息子に色々教えてくれたようでした。

入園し、しばらくして担任の先生と面談する機会がありました。

かこ 「家での様子は変わりないですが、息子は園でどうですか?」

先生 「初めは涙目になることもありましたが、今は落ち着いて過ごせていますよ。最初は、持ち物の置き場所や、外遊びの時の外履きに履き替える場所など、一緒にルールを確認しました。毎日の活動も、朝の時点で何をするかを説明し、時計を見せながら、長い針がここまで動いたら、次はこれ、というふうに全体に声掛けします。どうしても息子さんが集団活動できない時には、教室を出て、ここまでなら行ってもいいと決めてあり、戻りたいと思った時に戻っておいで、と声かけておくと自分で戻ってきますよ」

かこ 「そうですか…!! 対応ありがとうございます!」

面倒見のいい男の子が同じクラスで、体格のいい者同士、「○○(息子の名前)!来いっ!!」「おうっ!」と連れ立って遊ぶようになりました。保育園時代では目にしたことのない光景でした。その男の子は運動が良くでき、クラスの中でもリーダー格な存在で、一緒にいる息子も一目置かれるようになっていたのか、いじめなどもありませんでした。

そして迎えた運動会

前に利用していた保育園では、運動会会場は園外の施設を利用していましたが、この幼稚園には広い園庭があり、練習も本番も同じ園庭で行なえます

それでも、本番は大勢の保護者が所狭しと観覧しています。また地べたに寝転んで泣き叫んで拒否し、周囲の注目の的になるのでは…親も緊張して見守りました。

入場行進は先生のフォローなし、リレーも難なくこなし、年長さん見せ場の組体操!!

涙なしには観覧できませんでした… みんなと一緒にいくつもの技を披露し、ピラミッドでは一番下でしっかりみんなを支えています。本人も「どうだ!」といった表情で得意げです。

環境が変わったことで、1年でこんなに違いが出るとは!!

冬のお遊戯会も、園のステージで歌も歌い、劇ではセリフも言えました。しっかりと劇の進行を理解しているようで、自分の役割も果たせました。1年前がウソのようでした。

本人の成長もあったでしょうが、環境・配慮で見違えるようになった息子。

小学校への進学も前向きに考えられるようになりました。

ただ、やはり言語発達はゆっくりめで、コミュニケーション能力も幼く、集団活動では配慮が必要でした。就学前の就学相談は必要と感じており、担任の先生に、園での様子を書面にまとめてほしい、とお願いすると、「もちろんです。私も行きます!」と。

先生に聞くと、初めてのことではないそう。頼もしい先生、幼稚園で、本当に恵まれました。前の園なら、就学相談にも応じてくれなかったのでは、と冷や汗が出る思いでした。

同じ市内の認定こども園の先生でも、発達障害への理解にこんなにも違いがあるなんて。とても驚きました。

就学相談で、『年長になるタイミングで転園したのはなぜか』と質問されました。以前の園では発達障害の理解が得られなかったことに加え、『小学校進学で環境が大きく変わることを考えると、小さな規模の園よりも少し大きな園で経験を積んだほうがいいと考えた』と答えました。

すると、担当教員の方から『それはいい判断をされましたね』と労っていただきました。

それまで、迷いながら転園を決め、転園したあとも「本当にこれで良かったのだろうか」と自信が持てないこともあったので、あの時親が判断したことは間違ってなかったんだ!!と思うことができ、とてもありがたかったです。

もちろん、小さないざこざは沢山ありました。しかし幼稚園児、皆何かしらトラブルや喧嘩、怪我はあります。それでも、自然いっぱいの環境で、季節の移ろいを植物や虫や空の色で感じ、思いっきり遊べ、好きなことに没頭できるとてもいい場所でした。親御さんも大らかな方が多かったように思います。

この幼稚園への転園は、息子にとってとても大きな転機だったように思います。その後の小学校、中学校生活も色々とありましたが、この時の成功体験が自信にも繋がり、今の息子があると思っています。

今では発達障害や自閉スペクトラム症の情報も多く、対応方法も理解されている教育機関が多いと思います。しかし、その子に合わないと思えば、視野を広く持って他の居場所を探し、思い切って場所を変えることもいいのかもしれません。

こういった考え方は、不登校などにも通ずるところがあるかもしれませんね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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