こんにちは、STママ かこ です。
もう10年以上も前の話ですが、結婚当時、私は実家から離れた地方都市の病院で言語聴覚士として仕事をしていました。
当時、病院内の言語聴覚士は私と一人の後輩しかいなかったこと、それまでリハビリスタッフは産休育休あわせて半年しか取得してこなかった(仕方なく妊娠後退職するケースが多かったのです。今では考えられませんよね汗)ことで、私も半年の休みを経ての職場復帰を考えていました。
ただ、夫は毎日の帰宅時間が遅く、平日はいわゆるワンオペ育児となることはわかっていたので、時短勤務(就業時間が2時間短く、15時半まで)を職場へ希望しました。
地方の病院は『前例がない』ことには、とっても消極的です(今は変わりつつあるのかなあ)。根気強く所属長や事務長と交渉し、なんとか当時初の時間短縮勤務の権利を得たのです!
さて、生後4ヶ月で保育園に行くことになった息子。「保育園に行くよ!」と言っても、もちろん理解できる月齢でもなく・・・
バスでのお迎え初日、母親の手から離されても泣くこともなく、一つ一つに名前を書いた着替えやオムツ、ミルク缶やお昼寝布団などの大荷物と一緒に、キョトンとした表情で出発したのでした。
その頃は、ニコニコして喃語でおしゃべりし、寝返りや仰向けでお尻を持ち上げて少しずつ移動するなど可愛い時で、保育園利用初日、母親の私は少し心が痛みました。
でも、日中母親と二人きりよりも、より刺激的な日々が送れるのでは、という保育園への期待もありました。
当時を振り返り、早くから保育園を利用することのメリット・デメリットを私なりにまとめてみました。
メリット
- 生活のリズムが整いやすい
- 保育環境により刺激を多く受けられ、様々な体験ができる
- 母子分離がしやすい
- 家ではみられない行動の報告がある
元々、お腹いっぱいになったら寝付きもよく、よく寝る子でしたが、保育園で朝早くから起床して準備し、昼間はしっかり遊んでしっかり栄養補給して、と規則正しいリズムで過ごす日々。
夜は22時ぐらいには寝付き、翌朝7時まで1度起きるかどうか、というとても「親孝行」な状態でした。
また、日中母親と二人だと、朝食後に教育番組見て、散歩がてら買い物に行って、お昼寝して、夕方は夕食作りのときに教育番組見て・・・とあまり刺激のない日常となっていました。
保育園へ行けばいろんな先生、いろんな同年代、年上年下、いろんなおもちゃや音楽、遊び、関わりが生まれるので、様々な体験ができます。
離乳食だって、プロが作ってくれるので栄養バランスもよく、母親が普段あまり使わない材料や味付けも体験できます。
母子分離に関しては、もちろん性格や環境による個人差もあると思います。
母子分離不安はおよそ生後8ヶ月頃から始まると言われているので、息子の場合、まだ母親を母親と認識する前に離れる環境に置かれたので、「きょとん」とした表情でされるがままで登園していたのだと思います。
母親と認識できても、保育園が「楽しい安全な場」と理解できたため、「行きたくない~お母さんと一緒にいたい~」と玄関で泣かれる、ということはほとんどありませんでした。
家では、母親と二人きりなので、泣けばすぐに母親が来るし、おもちゃなどの物の奪い合いもありません。保育園では自分の思い通りにならない場面があり、友達を引っ掻いたり、腕を噛んだり、という家ではみられない行動の報告を受けることがあります。
こちらがびっくりしても、先生にとっては日常茶飯事のことなので「ま、今はそんな月齢ですからお互い様ですからね~」と言ってくださってホッとしたこともあります。
息子にとっては社会勉強ですし、母親も「外ではそういう一面がある」という心構えができます。
では次にデメリットをみていきましょう。
デメリット
- はじめての※○△×□、を保育園の先生から報告を受ける
- お母さんのことを間違えて「しぇんしぇー(せんせい)」と呼ぶことがある
- 感染症の病気をもらいやすい
- ASDについて家族の理解が得られにくい
日中何時間も保育園にいるわけですから、「はじめてハイハイできた」、「はじめて呼名に手を上げて返事した」など、はじめてのできたことを見逃し、保育園の先生から報告を受けることがあります。
その時はやっぱり「はじめてのハイハイ見たかった 涙」と思い、家でも何とか見せてほしいと強制的にハイハイを促すも本人嫌がって見せてくれない、といったこともありました。
保育園で過ごす時間が長く、1日の中でも母親よりも先生を呼ぶ方が多いんでしょうね。家で母親のことを「しぇんしぇー(せんせい)」と間違って呼ぶことがあり、これはさすがにちょっと凹みました。
感染症は、これはもう避けられないですね。
仕事中に「熱があるから迎えに来てください」と保育園から電話があることもしばしば。ま、みんなが通る道ですから仕方のないことです。私の場合時短勤務だったので、勤務後迎えに行ってから病院に連れていける、というのはとても助かりました。
また、別の記事で詳細は説明しますが、息子が発達障害のASDの特性がある、とわかったのは3歳時検診の後です。
まだ「発達障害」「自閉症スペクトラム(現在の自閉スペクトラム症)」といった言葉は一般的には聞き慣れず、息子の特性を私の実の母親に説明してもなかなか理解してもらえませんでした。
『三歳児神話』世代の母(息子にとって祖母)は、何かにつけ「早くから保育園に預けて、十分に母親らしいことしてないからじゃないの」と何度も言っていました。
実の親が理解してくれないというのは、本当に悔しく悲しいことでした。
環境的な背景も多少影響がありますが、現在、自閉スペクトラム症は先天的疾患とされています。また別の記事で説明しますね。
それぞれに特性が異なるため、一概には言えませんが、息子の場合、早くから保育園に行くことのメリットのほうが大きく感じました。家庭と違い、保育園という集団の環境では、息子の困り感が際立つことにも早くに気づけ、早期療育にもつながったのでは、と思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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